電気工事士の学習時間はどのくらい?学習の進め方の目安【第二種・第一種】

「電気工事士の学習って、どのくらい時間がかかるの?」「いつから始めれば間に合う?」── 資格を取ると決めたとき、次に気になるのが学習時間です。ただ先にお伝えすると、学習時間には公的な一次データがありません。試験を実施する電気技術者試験センターや経済産業省は、合格に必要な学習時間を公表していないため、参照しやすいのはスクールや情報サイトが示す「目安」です。そしてその目安は、媒体によって大きく幅があります。

本記事では、一般に言われる学習時間の目安を幅(レンジ)で示しつつ、学科→技能の進め方やスケジュールの考え方を中立に整理します。なお難易度・合格率のデータは 電気工事士の難易度・合格率・受験資格、独学か通信講座かの選び方は 電気工事士は独学・通信講座・通学どれがいい? で扱っています。本記事は、データに基づく中立性を保つことを編集方針としています(詳しくは 編集ポリシー免責事項)。

1. 結論先出し ── 学習時間は「幅で考える」「学科→技能の順で進める」

最初に、学習時間と進め方を考えるうえでの要点を3つに整理します。

  1. 学習時間に公的な一次データはない:試験センター・経済産業省は必要な学習時間を公表していません。巷の目安はスクールや体験談ベースで、媒体により幅が大きいため、単一の数字を当てにしすぎないのがポイントです
  2. 学科→技能の順で進めるのが基本:電気工事士試験は学科試験を通過してから技能試験に進む仕組みのため、まず学科、次に技能、という順序で対策するのが一般的です
  3. 技能は候補問題が事前公表される:技能試験は、あらかじめ公表された候補問題(第二種は例年13問、第一種は10問)の中から本番で出題されます。対策範囲の見通しが立てやすいのが特徴です

「○時間で受かる」と断定はできません。以降は、一般に言われる目安と進め方を順に見ていきます。

2. 学習時間の目安 ── 第二種は「一般に言われる数字」を幅で見る

第二種電気工事士の学習時間として、複数の資格スクール・情報サイトで示される目安を整理すると、一般論としては次のような幅があります(いずれも公的データではなく、各媒体が示す目安/取得日 2026-05-24)。

区分 一般に言われる参考レンジ(公的データではない)
学科試験対策 50〜100時間程度
技能試験対策 30〜60時間程度(候補問題の練習)
合計 50〜200時間程度(情報源により大きく異なる)

データを読み解く

同じ「第二種」でも、媒体によって20時間台から200時間までと大きな開きがあります。これは、①もともとの電気の知識(前提知識)②目標(一発合格を狙うか)③学科をCBT方式で受けるか筆記かなど、個人差が極めて大きいためです。だからこそ、単一の数字をそのまま当てはめるより、幅で捉えて自分の状況に引き寄せるのが現実的です。なお「最短◯時間で合格」といった極端に短い目安を強調する情報もありますが、こうした数字はうのみにせず、あくまで一例として見るのが安全です。また表の「合計」は各媒体が示す全体目安の幅で、上の学科・技能の行を単純に足した値ではありません。

3. 何ヶ月前から始める? ── 1日あたりと逆算スケジュール

「いつから始めれば間に合うか」は、1日に確保できる時間から逆算して考えると整理しやすくなります。下表は、一般に言われる学習期間の目安です(個人差があります)。

1日の学習時間 学習期間の目安(一般論)
約30分 数ヶ月(長め)
約1時間 2〜3ヶ月程度
約2時間 1〜2ヶ月程度

データを読み解く

電気工事士試験は年2回(上期・下期)実施されます(具体的な日程は年度で動くため、電気技術者試験センターでご確認ください)。また技能試験の候補問題は、例年その年度分が前もって公表されます(おおむね1月頃)。これにより、対策する範囲が早い段階で固まります。なお上の表の「1日あたり×期間」と、§2の「合計50〜200時間」は、前提知識や集中度で変わるため必ずしも一致しません。逆算はあくまで目安として使ってください。学科に合格して技能で不合格だった場合の再受験や、学科合格の有効期間(学科試験免除)の扱いは 難易度・合格率の記事 で整理しています。

4. 学習の進め方 ── 学科→技能の順序と科目別の進め方

学習の「時間」だけでなく、「進め方」も押さえておきましょう。

4.1 学科の進め方

学科試験は、テキストを1〜2周してから過去問を反復するのが一般的と言われます。出題は計算問題と暗記分野(配線図記号・器具・法令など)に大きく分かれるため、苦手に応じて配分を調整します。学科は四肢択一で、合格の目安はおおむね60点難易度・合格率の記事 を参照)。近年はCBT方式(パソコン受験)と筆記方式を選べます。

4.2 技能の進め方

技能試験は実技で、あらかじめ公表された候補問題(第二種は例年13問、第一種は10問)を一通り練習するのが一般的と言われます。複線図を書き、制限時間内に配線・接続まで仕上げる流れです。合格基準は「欠陥が一つもないこと」で、欠陥の判断基準は電気技術者試験センターが公開しています。

もう一歩詳しく

候補問題が事前に公表されるということは、技能試験は「何が出るか分からない試験ではない」ということです。出題範囲の見通しが立つ一方で、欠陥ゼロが求められるため、一般に反復練習が重視されます

ここで分かれ目になるのが、練習環境(工具・部材)をどう確保するかです。自分で揃えるか、工具・部材セット込みの通信講座を使うかは、学習方法の選び方の問題になります。詳しくは 電気工事士は独学・通信講座・通学どれがいい? を、工具・部材の費用は 電気工事士の取得費用と給付金 を参照してください。

5. 第一種電気工事士の学習時間・進め方(補足)

第一種電気工事士の学習時間は、一般的に第二種よりも長めと言われています(こちらも公的データはなく、媒体により幅があります)。出題範囲が広く、技能の候補問題は10問です。

第一種は令和6年度から年2回になりました(以前は年1回。第二種と同等の受験機会になっています)。学科合格の有効期間など制度の詳細は 難易度・合格率の記事 を参照してください。また受験は誰でもできますが、免状の交付には実務経験(3年以上)が必要です(詳細は 電気工事士とは)。通信講座や教材は第二種より選択肢が少ないため、対策手段の確保は 独学・通信講座・通学の判断通信講座の比較 もあわせてご覧ください。

6. よくある質問(FAQ)

Q:電気工事士の学習時間はどのくらいですか?

A:公的な一次データはなく、複数のスクール・情報サイトで一般に言われる目安を総合すると、第二種で50〜200時間程度と幅があります。前提知識や目標により個人差が大きいため、単一の数値ではなく目安としてとらえてください。

Q:何ヶ月前から学習を始めればいいですか?

A:一概には言えません。1日に確保できる時間から逆算するのが現実的です。あくまで一般論として、1日1時間なら2〜3ヶ月程度、1日2時間なら1〜2ヶ月程度で準備する人もいますが、個人差があります。技能の候補問題は例年、年度分が前もって公表されます。

Q:学科と技能、どちらから学習すればよいですか?

A:第二種は学科を通過しないと技能に進めない仕組みのため、学科→技能の順で進めるのが基本です。学科対策と並行して、技能の候補問題に目を通しておく人もいます。

Q:技能試験は何を練習すればいいですか?

A:技能試験は候補問題(第二種は例年13問、第一種は10問)が事前公表され、本番はその中から出題されます。全問を一通り練習するのが一般的と言われます。合格基準は「欠陥が一つもないこと」です(判断基準は電気技術者試験センターが公開)。工具・部材の準備は 独学・通信講座・通学の判断 を参照してください。

Q:短期間(1ヶ月など)で合格できますか?

A:1日に確保できる時間が多ければ短期間で対策する人もいます。ただし技能試験は候補問題の反復練習が必要なため、極端に短い期間は学習負荷が高くなりやすいとされます。合否は本人の学習量・前提知識・状況によるため断定はできません。「○時間で必ず受かる」といった目安はうのみにせず、幅をもって計画するのが安全です。

Q:第一種は第二種より学習時間が必要ですか?

A:一般には第二種より長めと言われ、出題範囲も広めです(こちらも公的データはなく目安です)。令和6年度から年2回受験できるようになりました。受験は誰でもできますが、免状の交付には実務経験(3年以上)が必要です(詳細は 電気工事士とは)。

7. まとめ ── 「何時間で受かる」より「幅で見て逆算する」

本記事では、電気工事士の学習時間と学習の進め方を整理してきました。

  • 学習時間に公的データはない:目安は幅で見て、自分の前提知識・状況に引き寄せる
  • 学科→技能の順で進める:技能は候補問題が事前公表され、対策範囲の見通しが立つ
  • 合否は本人の学習量・状況による:「○時間で必ず受かる」という数字はうのみにしない

学習時間は「何時間で受かるか」を当てに行くより、幅で捉えたうえで、1日に確保できる時間から逆算して計画するのが現実的です。まず自分の状況を整理し、必要に応じて教材や学習方法の比較検討に進むとよいでしょう。

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出典


文責:現場エンジン編集部
最終更新日:2026-05-24