「施工管理技士は難しいの?」「合格率はどのくらい?」と気になる方は多いはずです。ただ、難易度は受ける種目・級や本人の学習量・実務経験によって感じ方が変わるため、「簡単」「難しい」と一言では言えません。本記事では、施工管理技士の難易度を主観で断定するのではなく、各指定試験機関が公表している合格率の一次データをもとに、種目・級・第一次/第二次検定ごとに客観的に整理します。
資格の全体像は 施工管理技士とは|7種目・1級と2級の違い・できること・将来性、受験資格は 施工管理技士の受験資格をわかりやすく解説 で扱っています。
なお本記事は、データに基づく中立性を保つことを編集方針としています。詳しくは 編集ポリシー と 免責事項 をご覧ください。
1. 結論先出し ── 難易度・合格率の3つの要点
最初に、難易度と合格率の要点を3つに整理しておきます。
- 難易度は断定せず、合格率の事実で見る:合格率は種目・級・第一次/第二次・年度で差があります(本記事で扱う主要種目では、1級第一次は40〜50%前後、2級第一次は50〜60%前後の年度が見られます)
- 合格率は単年では語れない:同じ1級建築の第一次でも、年度によって36.2%(令和6年度)→48.5%(令和7年度)と変動しています
- 令和6年度改正で第一次の受験の入口は広がった:ただし「受けやすくなった=難易度が下がった」とは言い切れません
以降で、合格率の一次データを種目・級ごとに見ていきます。
2. 「難易度」をどう捉えるか ── 合格率は判断材料の一つ
施工管理技士の「難易度」は、受ける人の学習量・実務経験・受験する種目によって感じ方が変わります。そのため本記事では、「簡単」「難しい」と主観で断定したり、難易度をランキングや偏差値で序列化したりはしません。
代わりに、各指定試験機関が公表している合格率を、出典つきの判断材料として示します。合格率には次の点に注意が必要です。
- 第一次検定と第二次検定で性質が違う(第一次はマークシート中心、第二次は記述式で応用的な能力を問う)
- 年度によって合格率が変動するため、必ず「いつの・どの機関の数字か」とセットで見る
- 合格率は試験の絶対的な難しさだけでなく、受験者層も反映するため、数字の単純比較には限界がある
なお、一部のサイトで使われる「第一次×第二次の合格率を掛けた実質合格率」は公式の指標ではないため、本記事では用いません。
3. 合格率の最新データ ── 1級【種目別・第一次/第二次】
1級の主要な種目の合格率は次のとおりです。
1級の合格率(令和7年度/建築・電気工事=建設業振興基金、土木・管工事=全国建設研修センター)
| 種目 | 第一次 合格率 | 第二次 合格率 |
|---|---|---|
| 土木 | 43.1% | 38.9% |
| 建築 | 48.5% | 39.0% |
| 電気工事 | 41.5% | 69.6% |
| 管工事 | 38.7% | 63.3% |
(出典:建設業振興基金/全国建設研修センター 各試験結果/取得日 2026-05-26。造園・電気通信工事を含む7種目すべての最新値は、各指定試験機関の公表資料でご確認ください)
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1級では、第一次と第二次で合格率の傾向が種目によって異なります。たとえば土木・建築は第一次・第二次とも40%前後ですが、電気工事・管工事は第二次のほうが第一次より高い数字になっています。これは、第二次が第一次合格者を母集団とすること(後述)や、種目ごとの試験内容の違いが影響していると考えられます。数字の差はありますが、本記事では「どの種目が簡単/難しい」という順位づけはしません。
4. 合格率の最新データ ── 2級【種目別・第一次/第二次】
2級の主要な種目の合格率は次のとおりです。機関により最新の公表年度が異なるため、種目ごとに年度を併記しています。
2級の合格率(建築・電気工事=令和6年度・建設業振興基金/土木・管工事=令和7年度・全国建設研修センター)
| 種目(年度) | 第一次 合格率 | 第二次 合格率 |
|---|---|---|
| 土木(令和7年度) | 49.7% | 53.7% |
| 建築(令和6年度) | 50.5% | 40.7% |
| 電気工事(令和6年度) | 47.5% | 51.4% |
| 管工事(令和7年度) | 61.1% | 50.0% |
(出典:建設業振興基金/全国建設研修センター 各試験結果/取得日 2026-05-26。2級の建築・電気工事は本記事作成時点で令和6年度が最新の確定値です。なお2級の土木・建築は前期・後期の年2回実施され、本表は後期実施分の合格率です。最新の公表状況は各機関でご確認ください)
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掲載した主要種目では、2級の第一次検定の合格率が1級より高い年度が見られます。これは、2級が比較的早い段階から受験でき、受験者層が1級と異なることなども背景にあると考えられます。ただし、これも「2級は簡単」と言い切れるものではなく、第二次検定では記述式の対策が必要になる点は1級と同様です。
5. 第一次・第二次検定の違いと合格基準
合格率を読むうえで、第一次検定と第二次検定の性質の違いを押さえておくと役立ちます。
5.1 第一次検定と第二次検定の性質
- 第一次検定:マークシート方式が中心で、知識を問う問題が出されます。合格すると「技士補」となります。
- 第二次検定:記述式で、施工管理に関する応用的な能力が問われます。合格すると「技士」となります。令和6年度以降は、受験者自身の経験に過度に依存しない出題形式に見直されています(管工事では従来の施工経験記述が廃止されるなど、種目によって扱いが異なります)。設問に示された工事概要などをもとに、施工管理上の課題や対策を記述する形式が中心です。
第二次検定は、第一次検定の合格者を母集団とする点に注意が必要です。つまり、第一次を通過した人の中での合格率であり、第一次の合格率とは母数が異なります。
5.2 合格基準
第一次・第二次検定とも、合格基準は得点率でおおむね60%以上とされています(種目・年度によって試験委員会が基準を補正する場合があります/各指定試験機関)。
もう一歩詳しく
第二次検定は記述式のため、第一次検定(知識中心)とは対策の性質が異なります。受験資格としての実務経験は 施工管理技士の受験資格 を参照してください。合格率の数字だけでなく、第一次・第二次の母集団や試験の性質の違いも踏まえて見ることが大切です。
6. 種目別の傾向 ── 数字の差をどう見るか
種目によって合格率に差があるのは事実です。たとえば、電気通信工事は第一次検定の合格率が他種目より高めに出る年度があります。ただし、こうした差は試験の難しさだけでなく、受験者層・試験内容・年度の違いが複合的に影響しています。そのため本記事では、「○○の種目が一番簡単/難しい」という順位づけはしません。
なお、建設機械施工管理技士は第二次検定に実技を含み、受験する種別の数で扱いが変わるため、他の種目と合格率を単純に比較することができません。建設機械の合格状況は、日本建設機械施工協会の公表資料でご確認ください。
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合格率の差は、その試験の絶対的な難しさをそのまま表すわけではありません。受験者層(実務経験者が多いか、学生・若年層が多いかなど)や、その年度の試験内容によっても動きます。種目を選ぶときは、合格率の高低だけでなく、自分が関わる(関わりたい)工事の種類で考えるのが基本です(種目と所管の関係は 施工管理技士とは を参照)。
7. 令和6年度改正の影響 ── 入口は広がったが「易化」とは言えない
令和6年度(2024年度)の改正で、1級の第一次検定は19歳以上であれば実務経験がなくても受験できるようになりました。これにより、第一次検定を受験できる人の範囲(入口)は広がりました。
ただし、合格率の上下は年度・種目によってまちまちで、「改正によって受けやすくなった=難易度が下がった」とは言い切れません。たとえば1級建築の第一次合格率は令和6年度36.2%から令和7年度48.5%へと上がっていますが、これは受験者層の変化など複数の要因が絡んでおり、改正だけで説明できるものではありません。
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改正で広がったのはあくまで第一次検定の入口です。「技士」になるための第二次検定では、引き続き実務経験が必要です(詳しくは 施工管理技士の受験資格)。第一次検定に合格しやすくなったとしても、技士の取得に実務経験が必要な構造は変わっていません。
8. よくある質問(FAQ)
Q:施工管理技士は難しいですか?
A:難易度は受ける種目・級や本人の学習量・実務経験によって変わるため、一概には言えません。合格率で見ると、1級の第一次検定はおおむね40〜50%前後、2級の第一次検定は50〜60%前後の幅です(種目・年度による)。これらはあくまで判断材料の一つとしてご覧ください。
Q:合格率が一番高い/低い種目はどれですか?
A:種目によって合格率に差はありますが、受験者層・試験内容・年度の違いが絡むため、単純な難易順位はつけられません。最新の種目別の合格率は、各指定試験機関の公表資料でご確認ください。
Q:合格基準は何点ですか?
A:第一次・第二次検定とも、得点率でおおむね60%以上が基準とされています(種目・年度によって試験委員会が補正する場合があります)。最新の基準は各指定試験機関の受験案内でご確認ください。
Q:令和6年度の改正で受かりやすくなりましたか?
A:改正で1級第一次検定の受験の入口は広がりましたが、合格率の上下は年度・種目でまちまちで、「易化した」とは言い切れません。また、技士になるための第二次検定では引き続き実務経験が必要です(施工管理技士の受験資格)。
Q:建設機械の合格率はわかりますか?
A:建設機械施工管理技士は第二次検定に実技を含み、受験する種別の数で扱いが変わるため、他の種目と合格率を単純に比較できません。建設機械の合格状況は、日本建設機械施工協会の公表資料でご確認ください。
9. まとめ ── 施工管理技士の難易度・合格率
本記事では、施工管理技士の難易度を合格率の一次データから見てきました。
- 難易度は断定せず合格率の事実で:1級第一次はおおむね40〜50%前後、2級第一次は50〜60%前後(種目・年度による)
- 合格率は年度・実施機関とセットで見る:同じ種目でも年度で変動する。第一次と第二次は性質・母集団が違う
- 改正で第一次の入口は広がったが「易化」とは言えない:技士には第二次=実務経験が必要
合否は、本人の学習量・実務経験、受ける種目や年度によって変わります。本記事では順位づけや難易度ランキングはせず、各指定試験機関の公表データを判断材料として、主観的な評価を避けて整理しました。最新の合格率は年度で変わるため、受験を検討する際は各機関の公表資料もあわせてご確認ください。
次に読むべき記事
施工管理技士の受験資格・学習・費用については、以下の記事で深掘りします。
出典
- 一般財団法人 建設業振興基金「建築・電気工事施工管理技術検定 試験結果」(取得日 2026-05-26)
- 一般財団法人 全国建設研修センター「技術検定試験 合格発表公表資料」(取得日 2026-05-26)
- 一般社団法人 日本建設機械施工協会「建設機械施工管理技術検定」(取得日 2026-05-26)
- 国土交通省「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令等について」(取得日 2026-05-26)
文責:現場エンジン編集部
最終更新日:2026-05-26
